こんにちは。
尼崎の畳屋のミツローです。
熊本で大きな地震が発生してから数日が経ちました。
テレビやニュースでは被害の状況が次々と伝えられていますが、その中でもイオンモールで起きた爆発のニュースには本当に驚かされました。
イオンモールは普段の買い物だけでなく、災害時には避難や支援の拠点としても活用される大切な施設です。
そのような場所が被害を受けたことで、今後の復旧や支援活動にも影響が出ないか心配になります。
報道ではプロパンガスが漏れたことが原因の一つとされていました。
地震が起きると、建物の倒壊だけではなく、このような「想定外」の出来事が次々と起こります。
自然の力は、人の予想をはるかに超えてしまうものなのだと改めて感じました。
熊本と聞いて、私が真っ先に思い浮かべるのは「いぐさ」です。
畳の材料である畳表(たたみおもて)の原料となるいぐさ。
現在、国産いぐさのほとんどは熊本県で生産されており、その中心となっているのが八代(やつしろ)地域です。
畳屋にとって熊本は、日本の畳文化を支える大切な産地なのです。
ニュースで八代の名前が流れるたびに気になり、取引のある問屋さんへ電話をしてみました。
問屋さんは福岡にありますが、現地へ足を運んできたそうです。
話を聞くと、生産者さんの住宅や倉庫が倒壊しているところが15〜20件ほどあるとのことでした。
倉庫が倒壊すると、保管していた畳表が散乱してしまいます。
さらに、いぐさを織るための大切な織機まで壊れてしまう可能性があります。
長い時間と手間をかけて育て、織り上げたいぐさが、一瞬で失われてしまうかもしれないのです。
しかし、それ以上に心配なのは来年のいぐさ作りです。
いぐさ栽培は一年を通して準備が必要です。
秋には苗づくりが始まり、そのためには十分な水が欠かせません。
ところが、地震による断水などで水が使えなければ、苗を育てることができません。
もし苗づくりが遅れてしまえば、来年収穫するいぐさにも影響が出てしまいます。
「今年だけ」の問題では終わらないのです。
問屋さんのお話では、できるだけ早く水道などのライフラインが復旧すれば、まだ間に合う可能性もあるそうです。
だからこそ、一日でも早い復旧を願うばかりです。
しかも今は一年で最も暑い時期。
連日の猛暑日が続いています。
復旧作業をされている方々も、生産者さんも、体への負担は計り知れません。
いぐさももちろん心配ですが、それ以上に生産者さんご自身が元気でいてくださることが何より大切だと思います。
私たち畳屋は、生産者さんが丹精込めて育てたいぐさを、お客様へ届ける役目です。
だからこそ、熊本の皆さんには無理をしすぎず、安全第一で過ごしていただきたいと心から願っています。
そして、私たちにできる応援があります。
それが「熊本産いぐさの畳を選ぶこと」です。
畳替えをすると、その先には熊本の生産者さんがいます。
国産いぐさを選んでいただくことは、日本の農業を守り、畳文化を守ることにもつながります。
家の畳を見渡してみてください。
畳が茶色く変色していませんか?
座るとチクチクしたり、服にいぐさの切れ端が付いたりしていませんか?
「お盆に家族が集まる。」
「お孫さんが遊びに来る。」
そんな予定のあるご家庭も多いのではないでしょうか。
「次に来るまでに畳をきれいにしておいてね。」
そんな一言を、お孫さんから言われたというお客様もいらっしゃいました。
新しい畳の香りが広がる和室は、家族が自然と集まり、ゆっくりくつろげる空間になります。
お盆までの畳替えも、まだ間に合います。
そして、その一枚一枚が熊本への応援にもなります。
畳を替えることは、部屋をきれいにするだけではありません。
日本の伝統を支え、熊本のいぐさ農家さんを応援することにもつながっています。
私も畳屋として、熊本産いぐさの魅力をこれからも伝え続けていきたいと思います。
一日も早く熊本の皆さんが安心して暮らせる日常を取り戻せること、そして、いぐさ農家さんがまた笑顔で畑に立てる日が来ることを心から願っています。
こんにちは。
尼崎の畳屋のミツローです。

毎日、本当に暑いですね。
最近では40℃を超えるような酷暑日も珍しくなく、「外へ出るだけで体力が奪われる」と感じる日が続いています。
こんな日は、つい喫茶店へ避難したくなります。
先日も仕事の合間に喫茶店へ入り、アイスコーヒーを注文しました。
エアコンがよく効いた店内で冷たいコーヒーを飲むと、それだけでホッとします。
「もう外には出たくない!」
そんな気持ちになるくらい快適でした。
喫茶店へ行くと、多くのお店で「ブレンドコーヒー」があります。
私も、迷ったらまずブレンドを注文します。
ブレンドコーヒーとは、複数の産地や品種のコーヒー豆、あるいは焙煎方法の異なる豆を組み合わせ、お店独自の味や香りを作り上げたものです。
苦味と酸味、香りやコクのバランスを考え、それぞれのお店ならではの一杯に仕上げています。
一方で、「モカ」や「キリマンジャロ」のように、一つの産地・一つの品種だけで楽しむものは「ストレートコーヒー」と呼ばれます。
豆本来の香りや味わいをダイレクトに楽しめるのが魅力です。
そして最近よく耳にするのが「スペシャルティコーヒー」です。
これは単においしいコーヒーという意味ではありません。
生産地や栽培方法、収穫、品質管理、焙煎、抽出まで徹底して管理された、高品質なコーヒーのことです。
どこの誰が育てた豆なのかが分かり、適正な価格で取引されることで、生産者の暮らしや環境にも配慮されています。
品質だけでなく、生産者の想いまで伝わるコーヒーと言えるでしょう。
実は畳表も、コーヒーで例えるなら「スペシャルティ」と言える存在です。
畳の材料になるいぐさは、熊本県を中心とした農家さんが丹精込めて育てています。
そして多くの場合、その農家さん自身が畳表まで織っています。
つまり、一人の生産者が育てた、同じいぐさだけを使って一枚の畳表を織り上げているのです。
「それならコーヒーのスペシャルティと同じだな。」
そう思われるかもしれません。
ところが、畳表はさらに細かいこだわりがあります。
いぐさ農家さんは、一枚の田んぼだけで栽培しているわけではありません。
いくつもの田んぼでいぐさを育てています。
しかし、畳表を織る時には同じ田んぼで育ったいぐさだけを使います。
もちろん、同じ品種だけです。
「そこまでこだわる必要があるの?」
と思われるかもしれません。
実は、いぐさは品種によって太さが違います。
太さが違えば、織り上がった畳表の見た目も変わります。
さらに、品種によって伸び方も違うため、長さにもばらつきが出ます。
畳表を織る前には、いぐさを長さごとに丁寧に選別します。
異なる品種が混ざっていると、美しく織ることができません。
だからこそ、品種を混ぜることなく、同じ田んぼ・同じ品種のいぐさだけを使うのです。
お米を思い浮かべると分かりやすいかもしれません。
スーパーで販売されているお米は、「コシヒカリ」「ひのひかり」など品種ごとに分けられています。
もちろん、ブレンド米もあります。
また、道の駅などでは、生産者の顔写真が載ったお米も販売されています。
少し値段は高くても、「この人が作ったお米なんだ」と安心して購入できますよね。
畳表も同じように、生産者が分かる商品です。
しかし、実際にはお米以上に手間をかけています。
いぐさは収穫したあと、すぐに「染土(せんど)」という天然の土を使った工程を行い、乾燥させます。
この染土の配合は、生産者ごとに少しずつ違います。
また、育て方や乾燥方法も農家さんそれぞれ。
そのため、同じ品種でも生産者が違うと、色合いや風合いが微妙に変わります。
畳は、お部屋に敷いた時の美しさがとても大切です。
だから、生産者が育てたいぐさを、その生産者自身が管理し、畳表へと織り上げることで、美しい品質を保っているのです。
実は、畳表には数枚に一枚ほど、生産者の名前が書かれたタグが織り込まれています。
これは「この畳表は私が作りました」という、生産者の誇りでもあります。
もちろん、中には製織専門の職人さんもいます。
以前はいぐさを育てていたものの、高齢になり、現在は畳表を織ることに専念されている方もおられます。
その場合でも、多くは決まった生産者のいぐさだけを使って織っています。
だから品質が安定しているのです。
畳は、ただの床材ではありません。
どこの誰が育てたのか分かる天然素材であり、生産者のこだわりや技術が詰まった日本の伝統工芸品でもあります。
コーヒー好きの方が産地や農園にこだわるように、畳にも生産者ごとの個性があります。
それぞれの農家さんが一年かけて育てたいぐさが、一枚の畳表となり、ご家庭の和室へ届けられるのです。
畳替えをされた際には、ぜひ畳表に付いているタグを探してみてください。
そこには、生産者の名前や産地が記されています。
普段はなかなか気付かない小さなタグですが、その一枚には、生産者の想いと品質へのこだわりが詰まっています。
畳を見る目が少し変わる、そんなきっかけになればうれしいです。
こんにちは。
尼崎の畳屋のミツローです。
最近、テレビで時代劇を見る機会が本当に少なくなりました。
私が子どもの頃は、ゴールデンタイムになると毎日のように時代劇が放送されていました。
勧善懲悪のストーリーで、最後は悪い人が懲らしめられ、一話完結なので途中から見ても楽しめるのが魅力でした。
特に毎週月曜日の夜8時から放送されていた「水戸黄門」は欠かさず見ていました。
西村晃さんが黄門様、格さんが伊吹吾郎さん、助さんがあおい輝彦さんだった頃がとても印象に残っています。
今では時代劇そのものが少なくなりました。
理由の一つは制作費です。
俳優さんは全員かつらを着け、着物を身にまとい、昔の町並みを再現したセットまで必要になります。
現代ドラマと比べると、どうしても制作費が高くなってしまうそうです。
そんな時代劇の撮影で有名なのが京都の太秦映画村。
私も中学1年生の遠足で訪れた思い出があります。
時代劇を見ていると、浪人や虚無僧が深くかぶっている大きな笠がありますよね。
顔をすっぽり隠す、あの茶色い笠です。
「何でできているんだろう?」
そう考えたことはありますか?
実は、あの笠の多くはいぐさで作られています。
畳の材料として知られるいぐさですが、昔は生活用品にも数多く利用されていました。
新品のいぐさは爽やかな香りがします。
出来たばかりの浪人笠も、きっと畳のようないい香りがしていたのでしょう。
ドラマに出てくる茶色く色あせた笠は、長い年月使い込まれた証拠。
そう考えると、時代劇を見る目も少し変わってきますね。
水戸黄門や大岡越前、遠山の金さん。
いよいよ悪人を裁く、あの名場面。
どうしてもセリフや演技に目がいきますが、後ろの襖に描かれている柄を覚えていますか?
四角が連続してつながったような模様です。
この柄は**「紗綾型(さやがた)」**と呼ばれる、日本の伝統文様です。
中国・明の時代から伝わった高級絹織物「紗綾(さあや)」に使われていたことから、この名前が付けられました。
卍の形が途切れることなく続くことから、
そんな願いが込められた縁起の良い吉祥文様です。
日本人が古くから大切にしてきた「縁起」を表す柄なのです。
実は、この伝統文様は畳にも受け継がれています。
畳のヘリ(畳縁)には、紗綾型を地模様として織り込んだデザインがあります。
遠くから見ると無地に見えますが、光の当たり方によって上品に柄が浮かび上がります。
派手すぎず、それでいて高級感があるため、
「落ち着いた和室にしたい」
「昔ながらの雰囲気を残したい」
というお客様には、とても人気があります。
和室の雰囲気を壊すことなく、品のある空間に仕上がるのも魅力です。
畳は表替えをするだけでなく、畳縁を選ぶ楽しさもあります。
同じ畳表でも、畳縁が変わるだけで部屋の印象は驚くほど変わります。
先日施工させていただいたお客様も、

「お盆に家族や孫が集まるので、それまでに畳をきれいにしたい。」
というご依頼でした。
小さなお孫さんがいるので、
「食べ物をこぼしたり、寝転んだりするから、きれいな畳で迎えてあげたい。」
そんな優しいお気持ちでした。
畳は家具ではありません。
家族が座り、寝転び、笑い合い、思い出を作る場所です。
だからこそ、お客様のその言葉を聞いて、とても温かい気持ちになりました。
畳を新しくすることは、部屋をきれいにするだけではありません。
家族を気持ちよく迎え、おもてなしの心を形にすることでもあります。
時代劇に登場する浪人笠や、日本の伝統文様である紗綾型など、日本人の暮らしには昔からいぐさや畳が深く関わってきました。
今も変わらず、その心地よさや美しさは受け継がれています。
今年のお盆は、きれいになった畳でご家族を迎えてみませんか。

お盆前の畳替えは、まだ間に合います。
尼崎市を中心に畳の表替え・新調・裏返しのご相談を承っています。
「お盆までに間に合うかな?」
そんな方も、まずはお気軽にご相談ください。
ご家族みんなが気持ちよく過ごせる和室づくりを、心を込めてお手伝いさせていただきます。
こんにちは!兵庫県尼崎市で畳替えを行っている、時友畳商店(ときともたたみしょうてん)の「ミツロー」こと光畑朋宏です。
突然ですが、みなさんはフェスやお祭りなどのイベントに行くと、ついつい食べたくなるものはありますか?
私の場合、キッチンカーなどが来ていると、ついつい「ハンバーガー」を買ってしまいます。素材にこだわった和牛パティのハンバーガーなんて、ジューシーで本当においしいですよね!
そういえば、本日7月20日は「ハンバーガーの日」なんだそうです。1971年のこの日、マクドナルドの日本第1号店が銀座の三越1階にオープンしたことが由来なのだとか。
マクドナルドといえば、ハンバーガーはもちろんですが、限定の「マックシェイク」やコラボスイーツも魅力的ですよね。限定味が出るとドライブスルーで手軽に買えるので、私もついつい味わってしまいます。
日本のどこに行っても、あるいは世界のどこへ行ってもお店があって、何を食べるか迷った時でも「いつものあの味」が想像できる。世界的な大チェーンだからこそ、どこでも同じ品質と味が楽しめる安心感がありますよね。
……と、ここでふと思ったんです。
「あれ? 私たち『畳屋』の業界ってどうなんだろう?」と。
実は、マクドナルドのような全国チェーンの畳屋さんは、日本にはほとんど存在しません。
そして何より、「畳には定価がない」という大きな特徴があります。
「えっ、畳に定価がないってどういうこと?」と思われるかもしれませんよね。
その最大の理由は、畳の表面を覆っている「畳表(たたみおもて)」の材料が、熊本県などで作られる「い草」という農産物だからです。
お野菜やお米と同じで、い草も毎年のでき具合(作柄)によって質が変わります。さらに、畳店がそれをどう仕入れるかによっても条件が変わってきます。
また、お寿司屋さんをイメージしてみてください。 旬のネタや仕入れの状況によってお寿司の値段が変わりますし、同じマグロであっても高級寿司店と大衆店では価格設定が異なりますよね。
畳もまったく同じなのです。
「畳の表替え(張替え)」と言っても、使用する畳表のランク(い草の長さ、密度、経糸の種類など)によって値段は大きく変わります。そして、仕入れた畳表を使って「表替え作業を行う価格」をいくらに設定するかは、各畳店の職人の判断に委ねられているのが現実なのです。
よく新聞の折り込みチラシやポストに入っているマグネット広告などで、
「畳の表替え 1枚 2,800円〜!」
といった激安の数字を目にすることがありませんか?
「そんなに安くできるならお願いしようかしら」と心が動く方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、正直に申し上げます。 尼崎の当店(時任畳店)では、2,800円での表替え作業は到底お受けすることができません。
なぜかというと、簡単な計算をしてみれば理由がわかります。
職人が丁寧に畳の表替え作業を行う場合、朝にお預かりして夕方に納品する作業ペースだと、1日に施工できるのは1世帯分(おおむね6〜8枚程度)が限界です。
仮に「2,800円 × 6枚」の作業を行ったとしましょう。 消費税を入れても合計で18,480円です。
ここから何が引かれるか考えてみてください。 新しい畳表の「材料代」、縁(へり)の代金、引き取りや納品にかかる「ガソリン代や運搬費」……。これらを引いたあと、職人の1日の作業代(人件費)や店舗の維持費は一体いくら残るでしょうか?
はっきり言って、これでは1日の適切な作業代すら出ません。
全国展開しているような巨大な会社であれば、毎日大量の件数をこなして作業効率を極限まで上げることで、利益が出る仕組みを作っているのかもしれません。
ですが、私たちのような地元の専門畳店が「丁寧な手仕事」と「しっかりした品質」を守ろうとすれば、どう考えても成立しない価格なのです。
では、私たち一般の消費者にとって、何が一番大切なのでしょうか?
結論から言うと、「しっかりと畳表の違いや作業内容の説明をしてくれる畳店を選ぶこと」です。
当たり前ですが、お客様は畳の専門家ではありません。「どのい草が良いものなのか」「安価な畳と高級な畳の何が違うのか」をパッと見で見極めるのは非常に困難です。
知識がないことをいいことに、品質の低い畳を高く売られたり、後から高額なオプション料金を加算されたりしては、せっかくお部屋をきれいにしても喜べませんよね。
だからこそ当店では、お客様にご不便をおかけしない施工スタイルを徹底しています。
ご家庭において、和室は「ご家族でご飯を食べる場所」であったり、「夜に布団を敷いて寝る寝室」であったりします。もし作業に何日もかかって夜に畳がない状態になってしまっては、毎日の生活がとても不便になってしまいますよね。
そのため当店では、基本的に「朝引き上げて、熟練の技術で一施工入魂し、夕方にはお納めする」という即日施工を心がけています。
お客様の日常の暮らしを守り、長年安心して使っていただける高品質な和空間をお届けする。そのためには、どうしても一定の「適正価格」が必要になります。だからこそ、理由のない「激安の畳替え」はできません。
マクドナルドのように「どこでも同じ価格で手軽に買える」のも素晴らしい仕組みです。
しかし、一軒一軒のおうちの間取りや暮らし方に合わせ、長く快適に過ごせる和室を作る「畳」は、マニュアル通りのチェーン店では提供できない「職人の見極めと説明」が不可欠です。
「うちの畳、そろそろ張り替えた方がいいのかな?」
「表替えと新調、どっちが良いのか分からない」
「実際のい草の触り心地や香りを確認してみたい」
そんなお悩みや疑問をお持ちの方は、ぜひ尼崎の時任畳店(ミツロー)へお気軽にご相談ください!一級畳技能士の店主が、お客様のお部屋とご予算に合わせた最適な畳のご提案を、どこよりもわかりやすく丁寧に行わせていただきます。
みなさまからのご連絡を、心よりお待ちしております!
こんにちは。
尼崎の畳屋のミツローです。
先日、久しぶりにお気に入りのケーキ屋さんへ行ってきました。
宝塚にある**「OKINA」**というお店です。
普段は少し遠いので気軽には行けませんが、この日は宝塚方面で仕事があったので、「せっかくだから」と立ち寄ることにしました。
ショーケースにはおいしそうなケーキがずらり。
どれにしようか迷いましたが、今回はチーズケーキを選びました。
家に帰ってさっそく食べると、「やっぱりおいしい!」の一言。
素材の良さや食感、甘さのバランスなど、自宅ではなかなか再現できない味でした。
私は甘いものが好きで、いろいろなケーキ屋さんを巡っています。
通りすがりで見つけたお店に入ることもあれば、お客さまや友人から「ここがおいしいよ」と教えてもらって行くこともあります。
以前は家でスイーツを作ることもありました。
カップケーキやチーズケーキ、スコーンなど、簡単なものが中心でしたが、一番手間をかけたのはタルトです。
もちろん家で作るケーキもおいしいのですが、やはりプロが作るケーキには敵いません。
経験や技術、素材へのこだわりがあるからこそ、「また食べたい」と思える味になるのでしょう。
実は、この話は畳にもよく似ています。
最近はDIYブームですね。
ホームセンターへ行けば工具や材料がそろい、YouTubeでは作り方や修理方法まで詳しく紹介されています。
家具を作ったり、壁紙を貼ったり、棚を取り付けたり。
自分で挑戦する方も増えています。
では、畳もDIYで張り替えられるのでしょうか?
結論から言うと、一般的な畳はDIYで張り替えるのはとても難しく、おすすめできません。
先日も、そのことで困って当店へご相談くださったお客さまがいらっしゃいました。
マンションにお住まいになって10年以上。
畳は毛羽立ち、座るといぐさの細かいカスが服についてしまう状態でした。
「何とか自分で直せないかな」と思われ、畳表をめくってみたそうです。
ところが、そこで思わぬ壁にぶつかりました。
畳は見た目以上に複雑な構造になっています。
畳表だけをきれいに外そうとしても、畳縁との取り合いがあり、簡単には分解できません。
さらに、畳に使う材料はホームセンターではほとんど販売されていません。
専用の機械や道具も必要になるため、途中で作業が進まなくなってしまったそうです。
畳表をめくった状態では、畳床がむき出しになります。
この畳床は意外とデリケートで、表面を傷つけたり削ったりすると粉が出てしまうことがあります。
今回も少し表面が削れていましたが、幸い大きな傷みではなかったため、表替えができる状態でした。
お話を伺うと、お客さまは
「モダンな雰囲気にしたい」
「畳縁が目立たない部屋にしたい」
というご希望をお持ちでした。
ヘリなし畳にも興味はあるものの、ご予算も気になるとのこと。
そこで現在の畳床を活かしながら、ダイケン健やかおもてを使い、畳縁も同系色で合わせる方法をご提案しました。
選んでいただいた色は灰桜色(はいざくらいろ)。
ダイケンの畳表の中でも特に人気が高く、洋室にも和室にもよくなじむ落ち着いた色合いです。
施工後のお部屋は、以前とはまったく違う印象になりました。
明るく上品で、すっきりとしたモダンな空間へ。
お客さまにも大変喜んでいただき、「これなら趣味の時間も気持ちよく過ごせます」と笑顔でお話しくださいました。
DIYには、自分で作る楽しさがあります。
私もものづくりは好きなので、その気持ちはよく分かります。
ですが、畳は長く快適に使うために、専門の知識や技術が必要なものです。
無理にDIYへ挑戦してしまうと、かえって修理費用が高くなったり、畳床まで傷めてしまったりすることもあります。
「この畳は表替えできるの?」
「新調した方がいい?」
「ヘリなし畳にできる?」
そんな疑問がありましたら、まずはお気軽にご相談ください。
お部屋の状態やご予算、ご希望のデザインに合わせて、最適な方法をご提案いたします。
畳は、ただ新しくするだけではありません。
毎日過ごす空間を、もっと心地よく、もっと好きになれる場所へ変えるお手伝いをすること。
それが、私たち畳屋の仕事だと思っています。
尼崎で畳替えや表替え、ヘリなし風のモダンな畳をご検討中でしたら、ぜひお気軽にミツローまでご相談ください。
お客さま一人ひとりの暮らしに寄り添い、「畳を替えてよかった」と思っていただけるご提案をさせていただきます。
こんにちは。
尼崎の畳屋のミツローです。
サッカーワールドカップでは、毎大会いろいろなドラマが生まれます。
今回、私が印象に残ったのがノルウェー代表です。
1998年のフランス大会以来、28年ぶりのワールドカップ出場を果たしました。
1998年といえば、日本代表が初めてワールドカップに出場した大会でもあります。
その前には「ドーハの悲劇」があり、そして「ジョホールバルの歓喜」がありました。
サッカーファンなら忘れられない歴史ですね。
そして、ノルウェー代表といえば世界屈指のストライカー、アーリング・ハーランド選手。
豪快なゴールシーンも魅力ですが、私がもっと好きなのは勝利後のパフォーマンスです。
試合に勝つと、選手たちはピッチに座り込み、大太鼓に合わせて船を漕ぐような動きをします。
観客席も一緒になって、
「ドン・ドン・ロウ! ドン・ドン・ロウ!」
と大合唱。
この儀式は**「バイキングロウ」**と呼ばれています。
選手だけではありません。
サポーターも一緒になって喜びを分かち合う姿は、とても迫力があります。
最近では高校野球の応援でも、このパフォーマンスを取り入れる学校があるそうです。
甲子園のアルプススタンドでも見られる日が来るかもしれませんね。
私はこの光景を見て、あるものを思い出しました。
それは畳の部屋です。
畳の部屋には不思議な力があります。
リビングとは違い、床に直接座れる。
疲れたらそのまま寝転べる。
子どもはゴロゴロ遊び、大人は足を伸ばしてくつろげる。
だから自然と人が集まります。
特に大きなテレビがある和室なら、
そんな時間を過ごす場所になります。
お盆やお正月になると、実家へ帰省した家族が畳の部屋に集まり、大きなテーブルを囲んで食事をする。
そんな光景は、日本ならではの温かい風景ではないでしょうか。
もうすぐ夏休み。
お孫さんから、
「今度行くまでに畳をきれいにしておいてね!」
そんな一言を言われている方もいらっしゃるかもしれませんね。

先日、畳を新調させていただいたお客様も、まさにそんなご家庭でした。
リビングのように使われている和室。
大きなテレビがあり、家族みんなでご飯を食べる場所でもあります。
食後にはそのまま横になって昼寝をすることも多かったそうです。
しかし、お子さんが成長し、野球を頑張っていたこともあって、畳には汚れや傷みが目立つようになっていました。
特にテレビの正面にある畳は、いつも同じ場所に座っていたため、大きくへこんでいました。
長年、家族の時間を支えてきた証ですね。
今回は畳を新調することになりました。

これまでもヘリなし畳をご使用でしたので、今回もヘリなし畳をご希望。
以前は天然い草の畳でしたが、おそらく新築時によく使われる中国産の畳表だったと思われます。
現在、新築住宅のヘリなし畳には、中国産の畳表が使われることも少なくありません。
今回は、
「せっかく替えるなら、色も楽しみたい。」
ということで、**セキスイ美草(MIGUSA)**をお選びいただきました。
数あるカラーの中から選ばれたのは、
アースカラーシリーズ。
この畳表は、

の3色をランダムに織り込んでいるため、一色では表現できない深みがあります。
光の当たり方によって表情も変わり、洋室にもよく似合う、おしゃれな雰囲気になります。
ヘリなし畳との相性も抜群です。
「畳=昔ながら」
というイメージをお持ちの方も多いですが、このようなデザイン性の高い畳なら、モダンな住宅にもぴったりです。
お客様がおっしゃっていた言葉が印象的でした。
「子どもが大きくなってから、みんなでこの部屋で食事をすることが少なくなったんです。」
畳が傷んだから家族が集まらなくなったわけではありません。
でも、部屋がきれいになることで、
「今日はみんなでここで食べようか。」
そんなきっかけが生まれることがあります。
畳替えは、単に床材を新しくする工事ではありません。
家族の時間をもう一度つくるためのリフォームでもあるのです。
ノルウェー代表が「バイキングロウ」で選手とサポーターが一つになるように、畳の部屋も家族みんなが自然と集まり、笑顔になれる場所であってほしいと思います。
畳の上で笑い声が響く。
そんな光景を見ることが、私たち畳屋にとって何よりの喜びです。
「そろそろ畳を替えようかな。」
そう思われたら、お盆や夏休みに家族が集まる前がおすすめです。
尼崎市で畳の表替え・新調・ヘリなし畳をご検討の方は、ぜひミツローまでお気軽にご相談ください。
家族みんなが笑顔になれる畳の部屋づくりを、心を込めてお手伝いさせていただきます。
こんにちは。
尼崎の畳屋のミツローです。
先日、仕事で履く靴を新調しました。
実はもう10年以上、同じシリーズの靴を履いています。
「同じ靴」と言っても、まったく同じ一足ではなく、同じシリーズを履き続けているということです。
私が愛用しているのは、アシックスのGTシリーズ。
最初はGT-1000を履いていましたが、最近はGT-2000を選んでいます。
履き心地がよく、一日中立ったり歩いたりする畳屋の仕事には欠かせない相棒です。
最近のアシックスは必要以上に在庫を抱えないよう、生産数を抑えているそうです。
そのため、欲しいサイズや色が売り切れていることも少なくありません。
「欲しい時に買えない」
そんなことにならないよう、私は次に履く一足もあらかじめ購入して置いています。
そして、新しい靴を買うと必ず行うことがあります。
それは中敷きを入れ替えることです。
私が使っている中敷きは、足に合わせて作ったオーダーメイド。
腰への負担を少しでも軽くするため、立ち方や歩き方を見てもらい、足裏の形に合わせて作ってもらっています。
この中敷きも10年以上使っていますが、数年ごとに新しく作り直しています。
靴は同じシリーズでも、中敷きが変わると履き心地がまったく違います。
新しい中敷きを入れた靴は、靴ひもの締め方まで変わるほど足にフィットします。
だから仕事の日は、まず新しい靴から使います。
その靴が少し古くなれば通勤用に。
さらに履き込めば、配達など靴を何度も脱ぎ履きする時に使う靴になります。
最後は、かかとを踏んでも気にならないくらいまで履き倒します。
こうして順番にローテーションしながら使っています。
やっぱり新しい靴は気持ちがいいですね。
履いた瞬間に「よし、今日も頑張ろう!」という気持ちになります。
実は、この感覚は畳もまったく同じなんです。
畳は毎日使っているので、少しずつ傷んでいても意外と気付きません。
でも、ある日ふと気が付くことがあります。
「こんなに茶色くなってたんだ。」
「ささくれが増えてきたな。」
「いぐさが服や洗濯物についてる…。」
一度気になり始めると、部屋に入るたびに傷んだ畳ばかり目に入るようになります。
洗濯物を畳んでいると、いぐさの切れ端が付いてしまう。
座ると服にも付く。
そんな状態になると、
「そろそろ畳替えしないといけないかな。」
そう思うようになります。
でも、不思議なことに畳替えは後回しになってしまうんですよね。
「まだ使えるかな。」
「そのうち頼もう。」
そう思っているうちに一年、二年と過ぎてしまいます。
畳替えをしたいと思っても、不安に感じることがたくさんあります。
「どこへ頼めばいいの?」
「そもそも畳屋さんって近くにあるの?」
「どんな人が来るんだろう?」
「いくらかかるんだろう?」
初めて畳替えをする方なら、そう思うのは当然です。
新聞の折込チラシやインターネットには価格が載っています。
でも、
「本当にその値段でできるの?」
「あとから追加料金がかかるんじゃないの?」
そんな心配になりますよね。
そこで、畳替えを考えている方にぜひ知っておいていただきたいことがあります。
「畳の表替え〇〇円」
そんな広告を見かけますが、実は畳は使う材料によって価格が大きく変わります。
畳表に使われる天然いぐさは農作物です。
みかんにMサイズやLサイズがあり、値段が違うように、いぐさにも品質があります。
収穫されたいぐさは長さも色も一本一本違います。
その中から長さが揃い、色も美しいものだけを選別して畳表を織ります。
当然、品質が高い材料ほど価格は高くなります。
しかし、その分見た目の美しさ、耐久性、肌触り、香りにも違いが出ます。
だから「安いか高いか」だけではなく、
「自分の暮らしに合った畳を選ぶこと」
これが一番大切です。
分からないことは遠慮なく畳屋さんに相談してください。
用途やご予算に合わせて、一番合う畳をご提案してくれるはずです。
もう一つ大切なのが、
見積もりに来る人が営業マンなのか、それとも職人なのか。
大きな会社では営業マンが見積もりに来ることがあります。
説明も上手で、接客も丁寧でしょう。
もしかすると、大幅な値引きをしてくれるかもしれません。
でも、実際に畳を作るのは別の職人です。
一方、当店は一人で営業している畳屋です。
見積もりに伺うのも私。
畳を引き上げるのも私。
一枚一枚仕上げるのも私。
納品するのも私です。
最初から最後まで私が責任を持って対応しています。
だからこそ、お客様のご希望や気になることを直接お聞きし、それを作業に反映できます。
「ここは傷みやすいから丈夫な材料にしましょう。」
「お孫さんが遊ぶなら肌触りのいい畳がおすすめですよ。」
そんなお話も、実際に作業する職人だからこそできるご提案だと思っています。
もちろん、大幅な値引きはできません。
ですが、その代わりに正直な価格で、納得していただける仕事を心掛けています。
新しい靴を履くと、歩くのが楽しくなります。
新しい畳になると、部屋に入るたびに気持ちがいい。
いぐさの香りに包まれ、思わず寝転びたくなる。
そんな毎日を過ごしていただきたいと思っています。
「うちの畳、そろそろ替え時かな?」
そう感じたら、お気軽にご相談ください。
畳の状態を見させていただき、ご予算やご希望に合わせて最適な畳替えをご提案いたします。
尼崎で畳替えをご検討の方は、尼崎の畳屋ミツローまでお気軽にお問い合わせください。
お客様に、気持ちよく畳の上でリラックスして過ごしていただけるよう、一枚一枚心を込めて仕上げます。
こんにちは。
尼崎の畳屋のミツローです。
今日は「クレープの日」なんだそうです。
実は毎月9日・19日・29日がクレープの日。
クレープを巻いた断面が数字の「9」に見えることから制定されたそうです。
なるほどと思いましたが、よく考えるとクレープは「巻く」というより、「折りたたむ」という表現の方が近いような気がします。
クレープはパンケーキの一種で、ゆるめの生地を丸い鉄板の上で薄く焼き、クリームや果物などを包んで作ります。
名前の語源は、焼き上がった表面の細かなシワが、ちりめん織物に似ていることから、ラテン語の「crispus(縮れた・シワのある)」が由来となり、フランス語の「クレープ(crêpe)」になったと言われています。
私はクレープが大好きで、食べ歩きをするほどではありませんが、何軒かお気に入りのお店がありました。
残念ながら、その中でも特に好きだったお店は閉店してしまい、最近はすっかりクレープを食べる機会がなくなってしまいました。
そんなクレープの「折りたたむ」というイメージから、今日は畳の語源についてお話ししたいと思います。
洗濯物を畳む。
紙を折り畳む。
普段何気なく使っている「畳む」という言葉。
実はこの動詞こそが、「畳」という名前の由来なのをご存じでしょうか。
「畳」は最初から床一面に敷くものではありませんでした。
畳の始まりは、現在のような床材ではなく、寝具や座布団のように必要な時だけ使う敷物だったのです。
使い終われば片付ける。
つまり「畳んでしまう」ことから、「畳」という名前が付いたと言われています。
今では部屋いっぱいに敷き詰めるものという印象ですが、昔は持ち運びができる特別な敷物だったのです。
現存する最古の畳は、奈良県の東大寺にある正倉院に保管されています。
聖武天皇が使用されたと伝わる「御床畳(ごしょうのたたみ)」です。
何年かに一度開催される正倉院展で展示されることもあり、日本の畳文化の原点を見ることができます。
奈良時代から平安時代にかけて、畳を使えたのは天皇や皇族、貴族など限られた身分の高い人だけでした。
しかも現在のような厚みのある畳ではなく、むしろを何枚も重ねたような形だったと言われています。
当時の畳は、まさに贅沢品だったのです。
室町時代になると、書院造という住宅様式が広まりました。
それまで部分的に使われていた畳が、部屋全体へ敷き詰められるようになります。
現在の和室の原型がこの頃に誕生しました。
とはいえ、この時代でも畳を使えるのは将軍や大名、身分の高い武士など限られた人たちだけ。
一般の人々に畳が普及するのは、もう少し後の江戸時代になります。
畳の生産量が増え、庶民の暮らしにも少しずつ和室が広がっていきました。
江戸時代の少し前から発展した茶道も、畳とは切っても切れない関係があります。
茶道の祖と言われる村田珠光(むらたじゅこう)は、それまで大広間で行われていた茶会を、小さな四畳半の部屋で行う「わび茶」を始めた人物です。
その後、千利休が茶道を大成しました。
利休はさらに二畳や三畳という小さな茶室を作り、「躙口(にじりぐち)」という低い入口を設けました。
武士であっても頭を下げ、刀を外して茶室へ入ることで、身分に関係なく一人の客として向き合う空間を作ったのです。
茶道の作法が整えられる中で、畳の敷き方や座る位置などにも細かな決まりが生まれました。
現在でも和室には畳の敷き方にルールがありますが、その背景には茶道の文化が深く関わっています。
普段何気なく歩いている畳ですが、その歴史をたどると1300年以上前までさかのぼります。
寝具として使われていた時代。
武士や将軍だけが使えた時代。
そして庶民の暮らしへと広がっていった時代。
畳は、日本の暮らしとともに歩んできた伝統文化なのです。
もしご自宅の畳が、青々とした色から茶色へ変わり、毛羽立ちやささくれが気になってきたら、それは畳替えのサインかもしれません。
表替えをするだけでも、お部屋の雰囲気は見違えるほど明るくなります。
い草の香りに包まれた新しい畳は、見た目だけでなく、心まで落ち着かせてくれる日本ならではの空間を作ってくれます。
「うちの畳はまだ使えるかな?」
「表替えと新調はどちらがいいの?」
そんな疑問がありましたら、お気軽にご相談ください。
尼崎で畳替えをご検討の方に、一枚一枚お部屋に合わせて丁寧に仕上げる畳をご提供いたします。
こんにちは!尼崎の街で一畳一畳、心を込めて畳をお作りしている時友畳商店の三代目、ミツロー(光畑朋宏)です。
突然ですが、みなさんは「7月6日」に降る雨に、特別な名前がついているのをご存知でしょうか?実は、この日に降る雨を「牛車雨(ぎっしゃう)」と呼びます。
翌日の7月7日は、言わずと知れた七夕。一年にたった一度だけ、織姫と彦星が天の川を渡って会うことができる特別な日です。その前日である7月6日、彦星は愛する織姫に会いに行くために、自分が乗る牛車をピカピカに洗い流すと言われています。その洗車に使った水が、空から雨となって地上に降ってくるという、なんともロマンチックで行き届いたお話なのです。
「洗車した水が降ってくる」とだけ聞くと、少し現実的な想像をしてしまうかもしれませんが(笑)、その本質にあるのは「大切な人に最高の状態で会いたい」「相手を気持ちよく迎えたい」という、純粋で深い【相手を思いやる心】に他なりません。年に一度の逢瀬を特別なものにするために、目に見えない準備を怠らない彦星の姿勢は、私たち現代の暮らしにも通じる大切な気づきを与えてくれます。
実は、私たち畳屋が尼崎を中心にお預かりする「畳替え(表替え・新調)」のご依頼も、そのきっかけの根底には、この牛車雨のような「人を思いやる気持ち」が溢れています。
「古くなったからなんとなく替える」という理由だけでなく、「来月、大切な人が我が家にやってくるから」「久しぶりに家族が集まるから、心地いい空間で迎えてあげたい」という動機が非常に多いのです。
お部屋を綺麗に整え、瑞々しいいぐさの香りで満たすこと。それは、言葉以上に雄弁な「あなたを歓迎しています」「ここでゆっくり寛いでいってくださいね」というおもてなしのメッセージになります。空間を整えるということは、お迎えする相手への最高のラブレターなのです。
ここで、先日尼崎市内のお客様からいただいた、まさに「思いやり」がきっかけとなった素敵な施工事例をご紹介します。
そのお客様は、普段はあまり使っていなかった和室の畳が随分と傷んでいることを気にしておられました。「普段使わない部屋だから」と、ついつい後回しになっていたそうです。しかしある日、遠方に住むご親戚から「万博があるから、そっちに泊まりに行ってもいい?」という連絡が入りました。
「せっかく遠くから来てくれるのに、こんなに傷んだ部屋には泊まってもらえない!」と、一念発起して当店にご相談をいただいたのです。
実際に和室を拝見すると、畳は完全に茶色く変色し、表面は毛羽立っていました。これでは座るたびにいぐさのクズが服についてしまいますし、夏場に半ズボンで座るとチクチクして不快な思いをさせてしまいます。親戚の方に快適に過ごしてもらうため、今回は「畳の表替え(おもてがえ)」を行うことになりました。
古い畳表を剥がすために畳を引き上げると、なんと畳の裏から「昭和45年(1970年)」の新聞紙が出てきました!前回の大阪万博が開催された、まさにその年の新聞です。「万博にいくから」と親戚が泊まりにくるタイミングで、55年前の万博の年の新聞が出てくるなんて、言葉にできない運命的な結びつきを感じずにはいられませんでした。
家を建ててから初めての表替えとのことでしたが、驚いたのは土台である「畳床(たたみどこ)」の素晴らしさです。その畳には、兵庫県が誇る名産地である「西播(西播磨)産」の上等なわら床(稲わらを何層にも重ねて作られた昔ながらの土台)が使われていました。
50年以上が経過しているにもかかわらず、大きな凹凸や床のへたりがほとんどありませんでした。現代の住宅では木製チップや発泡スチロールを挟んだ建材床が主流ですが、本物のわら床が持つ耐久性としなやかな踏み心地、そして調湿効果はやはり格別です。これほど上質な畳床を処分してしまうのは本当にもったいないため、今回はこの伝統あるわら床をそのまま活かし、表面のいぐさ(畳表)だけを新しく張り替える提案をいたしました。
今回の表替えでは、お部屋の印象を大きく左右する「畳縁(たたみべり)」選びにもこだわりました。もともとは伝統的な黒い畳縁がついており、格調高く上品ではあるものの、どこか厳かで重たい雰囲気を感じさせるお部屋でした。
お客様からの「派手にはしたくないけれど、お部屋全体をパッと明るい雰囲気にしたい」というご要望を受け、シンプルでありながら空間に広がりを持たせる、絶妙な色合いの畳縁をご提案させていただきました。
畳縁は、黒や茶といった定番色だけでなく、今ではモダンな無地カラーからお洒落な柄、伝統的な和柄まで、数百種類以上のデザインが存在します。畳縁を少し変えるだけで、光の入り方や部屋の広さの感じ方が驚くほど変わるのです。
職人として一畳一畳、丁寧に織り上げられた国産の高級いぐさを張り、新しい畳縁を縫い付けて和室に納品いたしました。お部屋に入った瞬間、お客様から思わず歓声が上がりました。
「部屋全体が見違えるように明るくなった!それに、このいぐさの新しい香りが本当に心地いいね」
長年まっ茶色だった和室が、瑞々しい爽やかな緑色に包まれ、新草特有の心安らぐアロマが部屋いっぱいに広がりました。何より嬉しかったのは、お客様がホッとした表情で、 「これで見劣りすることなく、親戚の皆をいつでも安心して迎えることができます。本当にありがとう」 と言ってくださったことです。ご家族の皆様も、ずっと気になっていた和室が綺麗になったことで、やきもきしていた気持ちが消え、最高の笑顔を見せてくださいました。この瞬間の笑顔に出会えるからこそ、私は尼崎で畳屋を続けているのだと、改めて深く実感いたしました。
いぐさは天然素材であり、室内の湿度をコントロールする素晴らしい機能を持っています。夏は涼しく冬は暖かく、そして寝転がった時のあの安心感は、日本人にとってかけがえのないものです。しかし、傷んで毛羽立った畳をそのままにしておくと、おもてなしの空間としては少し寂しいものになってしまいます。
「座ると服にいぐさがついてしまう」「しばらく畳の手入れをしていないな」と思われたら、それは畳からのリフレッシュのサインです。お盆や年末年始、お祝い事など、大切な人が集まる前に和室を蘇らせてみませんか?
尼崎の時友畳商店では、お客様の「誰かを大切に想う気持ち」を形にするために、10年、20年と長く愛せる本物の国産畳だけをお届けしています。お見積もりや状態のチェックは無料ですので、どうぞ安心してお気軽にご相談くださいね!
こんにちは。
尼崎市で畳専門店を営んでおります、時友畳商店のミツローです。
毎日暑い日が続きますね。
梅雨の時期は雨や曇りの日が多く、どんよりとした鉛色の空を眺めることが増えます。
そんな日が続いたあとに青空が広がると、それだけで気持ちまで明るくなったような気がしませんか?
昔から梅雨の合間の晴れ間は「五月晴れ」と呼ばれてきました。
旧暦では梅雨の時期が5月にあたるため、この名前が付いたそうです。現在では5月の爽やかな晴天を指すことが多くなりましたが、どちらにしても「青い空」は私たちの心を晴れやかにしてくれる存在ですね。
先日ラジオを聞いていると、こんな話をしていました。
実は火星では夕焼けが青く見えるそうなんです。
地球では夕焼けといえば赤やオレンジ色ですが、火星は逆。
火星の大気には非常に細かい赤い塵がたくさん舞っていて、その塵が赤い光を強く散乱させるため、夕方には太陽の周りだけ青い光が残って見えるそうです。
「同じ夕焼けでも、場所が変わればこんなに違うんだなあ」と、とても驚きました。
この話を聞いて、私はあることを思い出しました。
それは、お客様からよくいただく一言です。
畳替えが終わり、新しい畳をお部屋へ敷き込んだ瞬間、多くのお客様が驚かれます。
「えっ、畳ってこんなに青かったの!」
本当にこの言葉をよくいただきます。
普段、私たちは茶色くなった畳を見慣れています。
住み始めた頃は青かったはずなのに、毎日少しずつ色が変化するため、その変化にはなかなか気付きません。
気が付けば茶色くなり、「畳とは茶色いもの」というイメージが出来上がってしまうのです。
新しい畳は美しい青緑色をしています。
しかし、突然茶色になるわけではありません。
時間の経過とともに、
というように、ゆっくりと変化していきます。
実は、この黄金色になった頃に畳表の品質の違いがはっきり表れます。
長く育った良質ないぐさを使った畳表は、ムラのない美しい黄金色へと変化します。
一方で、短いいぐさを使った畳表では、色の変化にムラができ、バーコードのような縞模様が現れることがあります。
だからこそ、畳は新品のときだけではなく、年月を重ねた後の美しさまで考えて選ぶことが大切なのです。
さらに年月が経つと、畳の表面も傷み始めます。
座っただけでいぐさが服に付いたり、
掃除機をかけるたびに細かないぐさが取れたり、
夏に半ズボンで座るとチクチクしたり…。
このような症状が出てきたら、畳からの「そろそろ替え時ですよ」というサインかもしれません。
見た目だけでなく、畳そのものが少しずつ寿命を迎えているのです。
先日のお客様も、
「畳の部屋で洗濯物をたたむと、服にいぐさが付いてしまうんです。」
とご相談くださいました。
お話を伺うと、お住まいになって20年以上。
毎日家族を支えてきた畳ですから、傷んでくるのも当然です。
以前から気にはなっていたそうですが、
「まだ使えるかな。」
「そのうち替えよう。」
と思いながら、なかなか踏み切れなかったそうです。
そして思い切って表替えをした日。
新しい畳を見た瞬間、
「畳ってこんなに青いの!」
と驚かれました。
さらに続けて、
「畳のいい香りがするわ。今日はぐっすり眠れそう。」
とうれしい言葉までいただきました。
私たち畳屋にとって、この瞬間が一番うれしい時間です。
畳替えをすると、お部屋全体が明るくなります。
いぐさの爽やかな香りが広がり、空気まできれいになったように感じます。
そして何より、ご家族の皆さんが笑顔になります。
「もっと早く替えればよかった。」
そう言われるお客様も少なくありません。
もし、
このような状態でしたら、一度畳の状態を確認してみませんか?
新しい畳の青さと、いぐさの心地よい香りは、きっと想像以上です。
火星の青い夕焼けに驚いたように、新しい畳を見たときもきっと、
「畳ってこんなに青いの!」
という感動が待っているかもしれません。
尼崎市で畳の表替え・新調をご検討の際は、地域密着の時友畳商店までお気軽にご相談ください。
お部屋の状態やご予算に合わせて、最適な畳をご提案いたします。