こんにちは。
尼崎の畳屋のミツローです。
最近、気に入って読んでいる漫画があります。
落語を題材にした作品で、亡くなった父親が果たせなかった「真打」という大きな夢を受け継ぎ、一人の女の子が落語家として成長していく物語です。
笑いあり、涙ありで、とても引き込まれる作品です。
アニメにもなっていて、ようやく主人公が本格的に師匠へ弟子入りしたところで第1シーズンが終わってしまいました。
「これからもっと面白くなるのに!」
そんなところで終わったので、続きが待ち遠しくて仕方ありません。
単行本の最新刊も昨日発売されたので、さっそく読みましたが、こちらも「続きが気になる!」という終わり方でした。
次の巻が今から楽しみです。
そのアニメの主題歌は、桑田佳祐さんの「人誑し」。
オープニング映像もとても印象的で、主人公たちが「かっぽれ」を踊る場面があります。
何気なく見ていると見逃してしまいますが、その背景には美しい襖絵が描かれていて、日本の伝統的な和柄がたくさん使われていました。
その中で私が気になったのが、「青海波(せいがいは)」という和柄です。
青海波は、穏やかな海の波がどこまでも続いていく様子を表した、日本を代表する吉祥文様の一つです。
半円を幾重にも重ねた美しい模様は、古くから着物や器、襖、風呂敷など、さまざまな場面で使われてきました。
和柄には、それぞれ意味や願いが込められています。
青海波には、

「平穏な暮らしが未来永劫続きますように」
という願いがあります。
波は寄せては返し、また寄せてきます。
その途切れることのない姿から、
など、縁起の良い意味を持つ和柄として親しまれてきました。
昔の人は、ただ模様を飾りとして使うのではなく、その一つひとつに願いを込めて暮らしていたんですね。
そう考えると、和柄を見る目も少し変わってきます。
実は、この青海波は畳にも取り入れられています。
それが「畳縁(たたみべり)」です。
畳縁には昔ながらの伝統柄から現代的なデザインまで、たくさんの種類がありますが、その中には青海波をモチーフにした柄もあります。
名前の通り、青を基調にしたデザインが多く、とても鮮やかです。
和室というと落ち着いた色合いを想像される方も多いと思いますが、青海波の畳縁を選ぶと、お部屋全体がぐっと明るく爽やかな印象になります。
国産い草のやさしい緑と鮮やかな青色の組み合わせは、とても相性が良く、見るたびに清々しい気持ちになります。
「和室は地味だから…」
そんなイメージをお持ちの方にも、ぜひ見ていただきたい畳縁です。
畳を替えるとき、多くの方は畳表や色合いを気にされます。
もちろん、それも大切です。
でも、畳縁にも目を向けてみると、和室づくりがもっと楽しくなります。
「家族みんなが健康で暮らせますように。」
「子どもたちが元気に成長しますように。」
「商売が長く続きますように。」
そんな願いを込めて青海波を選ぶのも素敵です。
畳は毎日使うものだからこそ、見るたびに気持ちが穏やかになり、暮らしに彩りを与えてくれます。
模様の意味を知って選ぶと、愛着もぐっと深まりますよ。
尼崎で畳替えをご検討の方は、畳表だけでなく畳縁にもぜひ注目してみてください。
当店では、伝統的な和柄からモダンなデザインまで、さまざまな畳縁をご用意しています。
「こんな雰囲気の部屋にしたい。」
「縁起の良い柄を選びたい。」
そんなご相談も大歓迎です。
和柄に込められた願いを暮らしの中に取り入れながら、世界に一つだけの和室づくりを楽しんでみませんか。
こんにちは。
尼崎の畳屋のミツローです。
夏休みなので、小学生の息子を店に連れてきました。
といっても、宿題をしたり、ゲームをしたり。エアコンの効いた部屋で過ごしているので、家にいるのとあまり変わりません(笑)。
お昼になり、
「何が食べたい?」
と聞くと、
「カレーライス!」
と即答。
実は前日の晩ご飯もカレーライスだったんです。
「昨日もカレーやったやん。なんでまたカレーなん?」
と聞くと、
「昨日は福神漬けがなかったから、今日は福神漬けを食べたい!」
とのこと。
なるほど、主役はカレーではなく福神漬けだったんですね。
そういえば以前、福神漬けについてブログを書いたことがあります。気になる方はぜひそちらも読んでみてください。
ということで、近所のCoCo壱番屋へ行ってきました。
CoCo壱ならテーブルに福神漬けが置いてあります。
息子はカレー以上に福神漬けをうれしそうに食べていました。
お腹もいっぱいになり、次はおやつの時間です。
「500円渡すから好きなアイスを買っておいで。お釣りはお小遣いにしていいよ。」
そう言うと、
「クーリッシュ買ってくる!」
と近くのコンビニへ向かおうとしました。
そこで私は、
「ドラッグストアの方が少し安いと思うよ。」
と一言。
ドラッグストアはコンビニより少し離れています。
歩く距離は増えますが、アイスは少し安く買えます。
お釣りをお小遣いにできると聞いた息子は、少し考えてからドラッグストアへ向かいました。
しばらくして帰ってくると、ちゃんとクーリッシュを2つ買ってきました。
しかも100円ほど安く買えたようです。
「遠かった~。」
と少し文句を言っていましたが、お小遣いが増えたので満足そうでした。
この出来事を見ていて、畳も同じだなと思いました。
アイスにはメーカーが決めた定価や、おおよその相場があります。
だから、
「近くて便利なコンビニで買う。」
「少し歩いて安いドラッグストアで買う。」
そんな選び方ができます。
では畳はどうでしょう。
実は畳には定価がありません。
畳屋は畳表を仕入れ、それを使って新調や表替えをします。
少し例えは違うかもしれませんが、回転しないお寿司屋さんが毎朝市場でネタを仕入れるのと少し似ています。
仕入れる畳表は、国産なのか中国産なのか。
どこの産地なのか。
品質はどうなのか。
その仕入れによって価格も品質も大きく変わります。

つまり、同じ「表替え」という言葉でも、中身はお店によってまったく違うのです。
だから価格だけを見て比べることは、本当はとても難しい商品なんです。
もちろん、高ければ必ずいいというわけでもありません。
反対に、安ければお得というわけでもありません。
大切なのは、その価格に見合った品質なのか、そして自分の暮らしに合った畳なのかということです。
「じゃあ、どこの畳屋さんを選べばいいの?」
そう思われる方も多いでしょう。

当店は決して地域で一番安い畳屋ではありません。
私は一人で仕事をしているので、一日に施工できる枚数にも限りがあります。
一枚一枚丁寧に仕上げるため、極端な安売りはできません。
だからこそ、適正な価格で、納得していただける仕事をしたいと思っています。
畳は一度替えると、5年、10年、場合によってはそれ以上使うものです。
実際には20年以上使い続け、茶色く変色し、表面が擦り切れ、服にいぐさのくずが付くようになってからご相談いただくことも少なくありません。
だから私は、お客様には「今日の値段」だけではなく、「5年後、10年後も気持ちよく使えるか」を考えて畳表をご提案しています。

畳は伝統工芸品として飾っておくものではありません。
毎日の暮らしを快適にし、家族がくつろぐためのものです。
新しい畳が入ったときの部屋の美しさ。
いぐさの爽やかな香りを吸い込んだ瞬間の心がほっと落ち着く感覚。
裸足で歩いたときのやさしい肌触り。
そんな何気ない日常の心地よさこそ、畳の一番の価値だと思っています。
アイスを買うなら、少しでも安いお店を探すのもいいでしょう。
でも、何年も毎日使う畳は、価格だけで選ぶのではなく、「これからの暮らしがどう変わるか」で選んでいただけたらうれしいです。
畳替えは、ただ古い畳を新しくするだけではありません。
毎日の暮らしをもっと気持ちよくするための、一つの投資です。
だからこそ私は、お客様が何年後にも「この畳にしてよかった」と思える一枚をお届けしたいと思っています。